郷土料理レシピ
麦みそ
麦みそは鹿児島の食文化に欠かせません。
調味料としてだけではなく、豚みそなどのように食材としても使います。
昔は彼岸が近づくとどこの家庭でも「みそつき」の準備にかかり、各家庭の大きな年中行事の一つでした。
同じ鹿児島県内でも地方や家庭によって素材や作り方は異なりますが、水田が少なく米が貴重であった鹿児島では、麦麹を用いた麦みそが作られ、田舎みそといえば麦みそを指します。
(写真提供 千葉しのぶ)
材料(作りやすい分量:できあがり重量6.4 キロ(塩分10%))
麦麹 4.0kg
乾燥大豆 850g
粗塩 650g(大豆用550g、ふり塩用100g)
作り方
- 大豆は、たっぷりの水で一晩浸漬する。
- ①を圧力鍋に入れ、かぶるくらいの水を加え、蓋をせずに加熱する。沸騰したらザルにあげて水を切る。圧力鍋にもどし、大豆と水を加えて蓋をし、加熱する。沸騰したら弱火にして約20 分煮る。
- ②の圧力鍋に水をかけて圧を抜き、大豆をザルに取りあげる(煮汁は、⑤で使用する場合があるのでとっておく)。水気を切った大豆をボウルに入れ、マッシャーなどで粘りがでないようによく押しつぶす。
- 麦こうじに粗塩550g を加え、まんべんなくすり込む。
- ④と、③のすりつぶした大豆をよく混ぜ合わせる(硬い場合は、大豆の煮汁を少量加える)。よく混ぜ合わせたら、おにぎりくらいの大きさの団子(みそだま)を作る。 ※ できるだけ粘り気が出ないようにする。
- みそ詰め用容器は、アルコール又は焼酎などを布にふくませて拭き、消毒する。
- 容器に、⑤のみそだまを空気が残らないように強く押し込みながら詰め込む。
- 残りの粗塩100g を表面にまんべんなく振りかける。その後、みその表面にラップを密着させて敷き、落とし蓋をして、その上に3 ~ 5kg の重石を乗せる。
- 容器内にゴミが入らないように大きめの紙やビニールで容器口の全体を覆い、ひもでしっかりしばっておく。直射日光の当たらない涼しい場所に置いてねかせる。 ※ 2 ヶ月程度でみそができる。